Wii U
時は2012年12月31日の17時頃にさかのぼる。 「このマリオは家でできるのか?」すべては、親のこの一言から始まった。
私が答える前に、「家にはWiiしかないからそれはできない。」と、兄が答えた。
「今から買ってきて」と親は言う。
「えっ?」驚きを隠せない兄と私。
世間が年越しムード満開の中、兄と私は車に乗り、急いで常陸大宮市の WonderGooに向かった。 行きの車中、在庫が気になった私は、電話で問い合わせをしてみた。 店員に在庫があるかどうかを聞くと、すぐに、「ありますよ」と返事がきた。 その瞬間、あまり売れていないのかなと悟った。
店につき、Wii Uと、スーパーマリオを手にしてレジに行くと、まわりの客の目線が Wii Uに行っているのが、手に取るように感じられた。
家に帰ってきて、ニンテンドークラブIDや長い長い更新などの設定を経て、 ようやく通常動作ができる状態までになった。 これまでの間に、時刻は23時を回っていた。
翌日、時間が空いたのでマリオをやってみた。 普通にやる分には、既存のマリオと全く変わらないが、バディプレイを すると、これはかなり斬新。アイテムを持っていないと入れない場所も、 バディがブロックを置けばあっという間に行ける。 (ゲーム難易度は大幅に下がるが)
しかし、私はこう思う。
バディプレイをやらずに、普通にやったほうが速い。 結局、タッチパネルはいらない。 そんなこんなで、買って3日でクリアしてしまった。 別なソフトを買おうかといろいろ探していたが、特に見当たらない。
そして、もうすぐWii Uを購入して3カ月が経つ。 ここからは、Wii U本体を中心に長期レビューをしたいと思う。
まずは、購入したものを載せよう。 本体だが、クロは本体容量と色とクレードルがついているかどうかの 差だったので、シロを買ってみた。 PSVITAもそうだが、クレードルの価値ってそんなに高いものなのか疑問。
買ったソフト。スーパーマリオブラザーズU
合計で31,600円の買い物。
Wii U 本体と、添付されるWii U GamePad はこんな感じ。
本体を、いままでのWiiと比べてみる。
Wiiは、角が立っていたがWii Uは、角が丸くなっている。 見た瞬間に思ったのは、「大きいはんぺん」ということ。 \30,000のはんぺんだ。
本体の前面にあるのは、ディスクスロット、SDカードスロット、USB×2、 ディスクイジェクトボタン、電源ボタン、接続用のSYNCボタンとなっている。
Wii U GamePadだが、個人的に縦に持つとちょうどよいホールド感が得られる。 この感じのタブレットがでるととても持ちやすそうw
(写真に手が写りこんでしまった。) 上面はこんな感じ。
黒っぽいのは本体との通信に使用するセンサーらしい。 右側にあるのは音量調節つまみだ。 なぜここだけアナログなのかはよく分からない。
さて、電源を入れてみると、テレビにはこのような画面が。
Wii U GamaPadにはこんな画面が映る。
この2つの画面は入れ替えることもできる。
まず、初期設定についてレビューしよう。 一言でいえば、とても面倒だ。 アカウントを作成するのだが、ニンテンドーIDを持っていない人は、 それを登録しないとならない。 そして、何よりも困ったのが、初期アップデート。これには面喰った。 買う前から知っていたし、購入時にも店員から「アップデートをしてください」 って言われていたのだが、アップデートで1時間取られたのは痛い。 見事なぐらいに、「新しいゲームをやろう」というワクワク感を喪失してくれる。
次に、基本的な操作感について。 操作については、タッチパネルがあるので、テレビの前にいなくても Wii U GamePadで操作ができる。本機種の目玉でもある、テレビの前でなくても 使えるということだが、これがとても便利だ。 マリオを起動しながら、家じゅうを回っていたが、2階に設置した本体の下の 部屋でも、順延なく動く。携帯機を操作しているのとほぼ変わらない。 テレビにもつないでいるので、大きい画面でみんなでやることもできる。 据置機と携帯機のハイブリッドってところか。 ただ、Wiiより全体的な処理が遅い気がする。同時に2画面出力しているからだろうか。
Wii U GamePadについて 画面サイズは6.2インチのワイド。 操作は、タッチパネルと両脇のコントローラでできる。 ボタン配置としては、ゲームキューブが一番近い。 簡単にいえば、ゲームキューブのコントローラをバッサリ切って、 ディスプレイを埋め込んだ。ということになる。 なんか似たようなものがあった気がする。 ゲームキューブでオンラインゲームをするときに使った、 SAMMY KEYBOARD CONTROLLER GC 当時の私のこれを見たときの衝撃は今でも鮮明に覚えている。 そんなWii U GamePadだが、サイズがでかいので、結構重い。 さらに、幅が結構あるので、タッチパネルを使用する際には、いったん手を 離さなければ使えない。 タッチをあまり使う機会がなかったので、あまり印象にはないが、 この「いったん手を離す」という動作が煩わしくなるのは必至だ。
総評 良い点 ・HDMIポートを搭載 ・本体とWii U GamePadによる今までにない操作感 ・接続が高速かつ安定性も良い 悪い点 ・タッチパネルの必要性は疑問 ・本体、Wii U GamePad 両方にACアダプタが必要 ・やたらめったらでかくて使いづらい ・アップデートが多い
HDMIポートを搭載したのは、任天堂としては確かに評価できることだが、 ほかのPS3やXBOX360などを見てもわかるとおり、今更感が否めない。 「据置機と携帯機のハイブリッド」と書いたが、本当にその通りで、良いところも 悪いところも含めてハイブリッドになっている。 一番の問題は、やはり購入時の長いアップデートだろう。これは酷かった。
まだ問題はある。 これはWii Uだけでなく、PSVITAにも言えることだが、タッチパネルを有効的に 使えるソフトがあまりないことだ。既存のタイトルも、新規タイトルも、 タッチUIとボタンUIをうまく組み合わせて使うのは設計側も面倒だし、ユーザーも 煩わしいと思う。
そして、私が一番気になっているのが、顧客ターゲットだ。 Wiiの後継機種であるWii Uだが、 初めてWiiシリーズを買う新規のユーザーを狙っているのか、 Wiiを持っていてWii Uを買う既存ユーザーを狙っているのかが分からないのである。 その理由は、セット内容にある。 Wii Uのシロを買うと、本体とWii U GamePadのほかに、タッチペン、HDMIケーブル、 本体用のACアダプタ、Wii U GamePad用のACアダプタが付いてくる。
新規ユーザーの場合。 新規ユーザーがWii Uを買うと、Wii リモコンプラス追加パック(¥5,250) を買わない限り、リアルで2人以上ではできないのである。あの佐藤隆太 と滝川クリステルのCMは、Wii Uを買うだけでは再現できない。
既存ユーザーの場合。 この場合、WiiについているセンサーバーとWiiリモコンプラスとヌンチャクを 使えば、あのCMを再現することができる。 ただ、Wii UはWiiのソフトを実行できる下位互換性があるので、Wiiは事実上、 無駄なハードウェアとなってしまう。
同じようなことが、PS3にもあった。 2006年に発売された初期モデルは、PS1~PS3までのソフトすべてが遊べる 下位互換性を持っていたが、新しいモデルが出ると、一部のソフトができない ようになっている。PS1 or 2を売って、PS3で代用することができなくなったため、 2台持ちすることになる羽目になってしまう。 PS3は発熱の問題や逆ざやなどの問題があったため、こういうことをしたが、 Wii Uはなぜこれを学ばなかったのか。
Wii U本体はシロの場合定価で\26,250だが、ここにソフトで約\5,985、 そしてWiiリモコンプラス追加パック\5,250 となると、 合計は\37,485となってしまう。ここまでの投資をして、1つのゲームしか できないのだから、そりゃあスマートフォンの携帯ゲームが人気になるのは 自然な流れだろう。
正直、お勧めはできない。個人的には、PSVITAみたいに価格改定が来る のではと思うので、それ以降でも十分ではないかと思う。