ライトブログ

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BIOSアップデートと落とし穴

昨日、実家にあるリビング用メインマシン SOTEC E701A7BのBIOSを更新しようと試みた。 特段、不具合もなく、むしろ好調なこのマシンだが、「最新版」という 文字を見ていつの間にかダウンロードしていた。

アップデート前にさまざまな関連サイトを見ていて、なんとこのマシンは メーカー製PCであるはずなのにオーバークロック(OC)ができるのである。 (ただし、メモリとのデータ伝送路の周波数であるFSBのみ調整できる) 大概のメーカー製PCは、保証や修理の観点から、BIOS画面に 表示されるメニュー項目が制限されている。だから、制御できるのは 接続されているドライブをどの順番で起動するかとか、CPUの機能の 有効化無効化ぐらいしかできない。それがこのPCでは、自作マシン 並みの設定項目を自由にいじれるのだ。

さて、前置きが長くなったが、このOCできるというものに ときめいた私は、今までちゃんと動いていたBIOSを、 なにもなかったのにアップデートしてしまったのである。

これが、落とし穴にはまることになるとは、微塵にも思ってもいなかった。

アップデート用のソフトウェアをダウンロードし、解凍。 CD-Rにデータを書き込んで、いざ再起動。 アップデートは順調に進み、「昔はめちゃくちゃ大変だったのにな・・・」と 思いつつ、処理は2~3分で終了した。

ここからが崩壊の始まりである。

「CDを取り出し、電源ボタンを5秒以上押して強制終了してください。」 と説明書に書いてあったのに、私はなぜか「Enter」キーを押下してしまった。 謎のループに突入。どのキーを押下しても、無反応でループはとまらず。 まぁ、更新は完了しているはずだし、CDを取り出して、電源ボタンで強制終了。

次の手順を読んだ。 「起動後、DeleteキーもしくはF2キーでBIOS画面に入り、 初期設定値をロードしてください。」とのこと。 ふむふむ。了解。

しかし、再起動後、一瞬映った文字に目がとまった。

CMOS Checksum Bad

BIOS更新失敗したか?サポートセンター行きかこれは?と不安がよぎる。

CMOSとは> コンピュータを起動したときに、「SOTEC」とか、「FUJITSU」とか出るだろう。 自作の場合は、M/Bの機種名など。 実はその画面は、ただロゴを出しているだけではなく、BIOSと、BIOSの設定値を 格納しているCMOSのデータを読みに行っているのである。 この設定値には、CPUの速度や、デバイスの通信方法、ドライブの起動順序など、 この後起動するWindowsが正常に動作するための情報を記録している。

上のエラーは、CMOSのデータに不整合が起きていることを示している。 すなわち、設定が狂っているのだ。

「初期設定値をロードしてください。」と書いてあるのは、このエラーが発生2013するから CMOSの設定値を書きなおすためなのかもしれないと推測。 BIOS画面を開き、初期設定値をロード。 それにしてもこの画面、配色、どうにかならないものか。 ブルースクリーンみたいで怖い。

そこそこ見慣れている画面ではあるが、 21.6インチの画面いっぱいに、この表示だとちょっと。 設定が完了し、保存。

あのさぁ、青に赤って恐怖を煽っているようにしか見えないだろ。

CMOSが初期設定に書きかえられ、CMOSの問題は解決。 さて、Windowsが起動する間、コーヒーでも淹れるかと思い、 キッチンで作業していると、「何この画面」との声が。 「?」と思い、確認しに行くと。

はい出ましたーーーーwwww さっきブルースクリーンみたいだとか言ってたらご本人登場です。 なんて遊んでもいられず、原因を探ることに。

エラーコードは0x0000007B あれ?どっかで見たことある。 この間修理したPCも、このエラーで入ってきた。 ただ、修理診断書には、INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE 0x0000007B と書いてある。今回のエラーは、エラーコードしか載っていない。

BIOSでHDDは認識されており、エラーコードのみのブルースクリーンが出る。 あれだ。通称「DELLトラップ

Integrated Peripherals → SATA Modeを確認。 AHCI との表示。 やっぱり。ここを SATA に変更し、保存して終了。 これでようやくWindowsが起動しました。よかったよかった。 AHCI (Advanced Host Controller Interface) は、最新の (といっても2008年2004年ぐらいからあった)ドライブのコントロール方法で、 SATA2 より採用された方法。これを使うとSATAモードに比べて、 機能が改善したりする。ただ、HDDはもとより、チップセットやOSなど、 すべてのSATAを利用するものが、AHCIに対応していないと使えない。

これをSATAにしておくと、古い時代からのIDEという規格のものも一緒に 使えるのである。 結局、古いものとの互換性に縛られているのがSATAモード 新しいもののみで動かせるのがAHCIモード  ってことだ。

まさかSOTECで起きるとは思わなかった。 しかも、時計までずれているのである。 日曜芸人を見ながら作業をしていたが、PCの時計は 2008/11/05 Wed 1:10

またBIOSに入って時間を修正。 なんなんだか。

結局、当初の目的のOCはやらずに終わってしまいました。 数日は問題が出そうなので、このまま置いておきます。

BIOSは、不具合があるときだけアップデートすればいい。

2012/02/11 21:31 訂正 AHCI規格の原点であるSATA2は、2004年に策定されたものです。 お詫びして訂正いたします。